来季に箱から出してすぐ快適に使うコツは、完全乾燥→正しい梱包→適切な保管場所の三段構えです。ぬめり・臭い・変色・パッキン劣化の多くは、オフシーズンの扱いで決まります。この記事では「乾燥・梱包・場所」を順に解説し、最後に取り出し時チェックまでまとめます。
完全乾燥の手順 / 梱包の基本 / 保管場所の選び方 / 取り出し時チェック / やってはいけないこと / まとめ
完全乾燥の手順
- 仕上げ洗浄:運転終了後、タンク・トレイを空にし、クエン酸1〜3%で30分。スケールと臭いの元を落とします。その後は十分にすすぐことが大切です。
- 分解水切り:タンク・トレイ・フロート周りなど、あなたが外せる範囲で部品を外し、口を下にして余水を切ります。
- 陰干し乾燥:直射日光は避け、風通しの良い場所で24〜48時間。気化式フィルターは押し洗いせず、軽いすすぎ後に完全乾燥を待ちます。
- パッキンのケア:Oリングは柔らかい布で水分を拭き取り、取扱説明書で許可されている場合のみ食品用シリコングリスを薄く。ひび割れがあれば交換を検討します。
- 乾燥判定:透明部の曇りや水滴が皆無、におい戻りがない、手触りがサラッとしている——この3点が合格ラインです。
梱包の基本
- ホコリ遮断+除湿:本体は不織布カバーや清潔な布で覆い、外箱や段ボールへ。乾燥剤(シリカゲル)を底面に入れると安心です。
- 密閉袋は要注意:わずかな残湿があるとカビの温床になります。どうしてもビニール袋を使う場合は、完全乾燥+乾燥剤+小さな通気穴を。
- 付属品の整理:キャップ・フィルター類・小物は小袋へまとめ、型番メモと一緒に同梱。取扱説明書も箱に入れておくと来季が楽です。
- ケーブル処理:強く折り曲げず、ゆるくまとめます。プラグ先端は保護して金属露出を避けます。
保管場所の選び方
- 温湿度が安定:直射日光・結露・高温多湿を避け、室内の中段〜上段の棚が安全です。床直置きは湿気とホコリで不利。
- 換気と安全:浴室・洗面・キッチンの近くは避け、子ども・ペットの手が届かない場所に。落下リスクのある高所も避けます。
- 梅雨シーズンの点検:長雨が続く地域では、乾燥剤の交換と箱の外観チェックを一度行うと安心です。
取り出し時チェック
- 外観・におい:黄ばみ・カビ臭がないかを確認します。
- 軽いすすぎ:タンク・トレイを水ですすぎ、満水8〜9分目で給水します。
- 可動確認:フロートがスムーズに動くか、Oリングにひびがないかを見ます。
- 試運転10分:異音・におい・漏れがなければ通常運用へ移行します。
やってはいけないこと
- 半乾きのまま密閉(カビ・臭いの原因)。
- 塩素系とクエン酸の同日併用(有害ガスの危険)。
- 洗剤残りをすすがず保管。
- 新聞紙や紙タオルを詰め物にして長期放置(インク移り・粉の付着)。
まとめ
オフシーズンの要点は完全乾燥・ホコリ遮断・適所保管の3つです。クエン酸で仕上げ洗浄→24〜48時間の陰干し→不織布+乾燥剤で梱包→温湿度が安定した棚へ。取り出し時は軽いすすぎと試運転で、来季も気持ちよく使えます。
よくある質問
乾燥は何日置けば十分ですか?
目安は24〜48時間の陰干しです。透明部の曇りゼロ・においゼロ・手触りがサラッとしていれば十分と判断できます。
乾燥剤は必要ですか?
湿度が高い環境や長期保管では入れたほうが安心です。色が変わるタイプは交換時期がわかりやすく実用的です。
ビニール袋で密閉しても良いですか?
残湿があるとカビの温床になるため基本は不織布を推奨します。どうしても密閉する場合は完全乾燥+乾燥剤+小さな通気穴を用意してください。
クエン酸の後に中和は必要ですか?
基本は十分な水すすぎで問題ありません。塩素系と同日に併用しないでください。


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