ここでは部屋の広さに対してどのくらいの加湿量(ml/h)を選ぶかを早見表で示し、数字の意味と使い方を解説します。まずは目標湿度を冬は45〜50%RHに置き、必要に応じて上げ下げしてください。
部屋の広さ・条件別の早見表
「通常天井(〜2.4m)・断熱ふつう」と「ワンサイズ上(高天井2.7m+/窓多い/古い木造等)」の2列で目安を示します。
広さの目安 | 推奨加湿量(通常条件) | 推奨加湿量(ワンサイズ上) | 備考 |
---|---|---|---|
6畳(約10m²) | 300〜450 ml/h | 450〜600 ml/h | 静音重視は気化/立ち上がり重視はスチーム |
8畳(約13m²) | 400〜600 ml/h | 600〜800 ml/h | 超音波は水質・床濡れ対策を |
10畳(約16m²) | 600〜800 ml/h | 800〜1,000 ml/h | ハイブリッドはバランス良 |
12畳(約20m²) | 800〜1,000 ml/h | 1,000〜1,200 ml/h | 寒波日は一段上を想定 |
14畳(約23m²) | 1,000〜1,200 ml/h | 1,200〜1,400 ml/h | 窓が大きい部屋は上振れ |
16畳(約26m²) | 1,200〜1,400 ml/h | 1,400〜1,600 ml/h | 1台で厳しい時は2台運用 |
表は目安です。メーカーの「適用床面積」は試験条件や機種の制御によって異なるため、実運用では少し余裕のある容量を選び、普段は弱連続で運転するのが安定します。
「300ml/h」は“能力の目安”であって、数値を直接設定するものではない
加湿量(ml/h)はその機種が1時間に放出できる水の最大量の目安です。ほとんどの家庭用機では弱/中/強や自動などの段階指定で、300ml/hのように数値そのものを指定はできません(業務用や一部高級機を除く)。
使い方は、まず能力が足りる機種を選び、日常は「弱または自動」で維持、乾きが強い時だけ「中〜強」で立ち上げる、という考え方が基本です。
「畳数」と「部屋の条件」の見方
広さ表示は一般に床面積(畳数)基準ですが、実際の必要量は天井高・窓の大きさ・断熱・すき間で変わります。高天井(2.7m以上)/窓が多い/古い木造/北向き等は、表のワンサイズ上を選んでください。
メーカー表記の「木造和室/プレハブ洋室」も、壁や窓の気密・断熱の違いによる到達しやすさの目安です。どちらの数値も「最大能力の参考」なので、迷ったら上のレンジを確保しましょう。
運用のコツ(立ち上げ→維持)
乾いた部屋は最初に中〜強で先行運転して45〜50%まで上げ、その後は弱連続+壁当ての微風で均一化すると、結露・床濡れを抑えて快適さが安定します。
風の作り方:サーキュレーター併用のコツ / 過加湿:過加湿のリスク
まとめ:容量は少し余裕を持って、日常は「弱連続」で整える
まず広さで必要レンジを決め、条件が厳しければワンサイズ上へ。数字はあくまで能力の目安なので、実際は「立ち上げ→弱連続」で運用し、45〜50%RHを基準に微調整しましょう。
よくある質問
表どおりに買ったのに上がりません
高天井・窓が大きい・古い木造・寒波日などで必要量が上振れしています。ワンサイズ上を選ぶか、サーキュレーターの壁当て微風で均一化してください。
300ml/hみたいに数値指定で運転できますか?
ほとんどの家庭用機は段階(弱/中/強・自動)指定です。数値自体は能力の目安と捉え、日常は弱連続で運用を。
大きい機種は電気代が心配です
容量が大きくても弱運転なら消費は小さめです。むしろ余力がある方が短時間で立ち上がり、結果的に電力を抑えやすい傾向があります。
1台より2台の方がいい?
16畳以上やL字間取りは2台の分散が有効。静音性も上がりますが、掃除の手間は増えます。
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